感音性難聴は、音を感じる内耳やそれよりも内部の聴神経の障害によって起こる難聴です。感音性難聴の聞こえの特徴としては、「聞こえる範囲がせばまる」「音がぼやける」「聞こえない成分ができる」の大きく3つがあげられます。それぞれについて詳しく説明していきます。

1.聞こえる範囲の音がせばまる

音を、「小さくて聞こえない音」「聞こえる音」「大きすぎて不快な音(うるさい音)」の3つに分かられると、普段何気なく聞いている音は「聞こえる音」の範囲の音です。この範囲をダイナミックレンジと呼びます。

感音性難聴になると、小さくて聞こえない音の範囲が広くなっていきます。しかし、大きすぎて不快な音の範囲は変わらないため、聞こえる音の範囲が狭まってきてしまうのです。

2.聞こえない成分ができる

人の会話の音の範囲を示す「スピーチバナナ」というものがあります。これは、人の会話の音域を聴力図上に示したものです。母音(a,i,u,e,o)は周波数が低く大きい音であり、子音は周波数が高く小さい音です。子音の中でも、特にサ行やハ行は高音域に位置しています。

3.音がぼやける

耳は、音を内耳の蝸牛にある有毛細胞で感じ取っています。感音性難聴では、有毛細胞の数が何らかの原因で減少してしまいます。

音があるかないかの判断は、ある程度の有毛細胞が残っていれば可能です。しかし、有毛細胞が減ってしまうと、音の鮮明さは下がってしまい、音がぼやけてきてしまうのです。

一般的な感音性難聴では、高音域から聞こえが悪くなっていきます。高音域での聞こえが悪くなってくると、高音域にある会話の成分である子音(特にサ行やハ行)がはじめに聞こえなくなっていきます。 そのため、母音(アイウエオ)は同じでも子音が異なる「七(しち)」と「一(いち)」や、「加藤(かとう)さん」と「佐藤(さとう)さん」などの言葉が聞き分けづらくなってしまいます。感音性難聴は、音を感じ取る内耳やそれより内部の聴神経など「感音器(かんおんき)」と呼ばれる部分の障害によって起こる難聴です。感音器に障害が起こってしまう原因としてあげられるのが、加齢や病気、騒音などです。

1.病気

代表的なものとして、突発性難聴やメニエール病などがあげられます。これらが原因として起こる難聴は感音性難聴といわれています。

突発性難聴の明確な原因は未だ分かっていません。ウイルス感染によるものや、内耳循環に障害が起きていることが原因の1つともされていますが、ストレスや疲労なども大きく関わっているとされています。

2.加齢

加齢とともに聴力は高音域から低下していきます。一般的に30代から聴力の変化は起こるといわれていますが、60代ごろから聞き取り能力の低下(難聴)を自覚し始める人が多いようです。
加齢による感音器の障害は、一種の老化現象です。加齢によって、音を感じ取る有毛細胞の減少、内耳の組織の変化、超神経の現象などが原因です。 さらに、加齢が原因の場合は、感音器だけでなくいくつもの部位の機能が低下していくことで起こります。脳が行う音の処理能力の衰えや、言葉を認識する能力の低下なども聞き取り能力の低下の原因となっています。

3.騒音

長時間、騒音を聞き続けたり、大きな音を聞いたりすることで内耳がダメージを受けて聴力が低下してしまう場合があります。 工事現場など、長時間にわたって騒音のある環境下で働いていたり、ロック・コンサートなど大音響で音楽を聞いたりした場合などは、難聴を発症してしまう可能性があるので注意が必要です。
個人差はありますが、音を聞いている時間が長ければ長いほど、聞いている音が大きければ大きいほど症状は重くなる傾向があります。

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